旅立ち5日目
2006年7月16日
 鳥取の白兎海岸にある「道の駅」は、連休を当て込んでやってくる行楽客のた めに、施設への入場制限をやり始めていた。国道9号線を行き交う大型トラック の交通量は凄まじい。
 砂丘の彼方からのぼる朝陽を眺めながら、今日も暑くなる予感。伯耆大山への 道は、快適な9号線を走り、赤埼から大山寺を目指す。山頂付近にかかった雲が とれない。
 かっては地方への出張などで山を脇に眺めていたころ、いつか訪ねたいとおもっ ていた。雄大な山麓の牧畜も厳しそうだ。大型のリフト施設、ゲレンデ、宿泊施 設も夏の閑散期。涼を求めて来訪する観光客、ドライブ客も目立ち始めている。
なんといっても、山陽道方面からの来訪が多く、夏休みの海水浴客がかなり押し 掛けるようだ。

 伯耆大山へ登るといったが、登山などとんでもないことで大山情報館や大山寺 を訪ねる。大山寺本堂への急なこう配の参拝道、背景にせまる1729mの剣ケ峰が 大迫力だった。
 桝水高原の森に車を乗り入れ、昼の軽食とゼリーのデザート。
そのあと2時間あまり車内で昼寝。風通しの良さ、そして森林浴を満喫した。
 倉吉の関金温泉をめざして、倉吉へ下る。大山山麓の快適な観光道路、ヘアピ ンの厳しさもかなりのものだが、アップダウンのドライブは素晴らしかった。
追いつくセダンを何回も左に寄り先に行かせる。

 313号線沿いにある「道の駅/犬ばさり」が今晩の野営地。
近くにある関金温泉へ、食事前に出かける。明治36年に掘削された、家族風呂の ような「関の湯」を地元の主婦から教えてもらった。大人なら五人も入ったら一 杯の風呂、板張りの古い風呂場は、桶と腰掛けしかない、掛かり湯もなければ 蛇口もない。200円はご機嫌の内風呂だった。温泉組合形式の株主が居る営業だが、 株主と云われる、村の古老や住民たちは入浴料が一回30円だとか。番台をまもる 奥さんの話ではとても採算の取れる仕事じゃない、と。これじゃ、エアコンも 付けてもらえない。しかし、他に仕事もないし、こぼしながらやっている。 村以外の外来者の収入が唯一のたよりだとか。
雑誌などの紹介されて、物好きな旅人たちがやってきてくれるのが楽しみだそうだ。


共同温泉「関の湯」


JA6FAU局、高木さん
 風呂から帰ってきたら、倉吉市へ仕事で転勤してきているJA6FAU局、高木さんが、 訪ねてきた。一昨年の与那国島での運用で大変お世話になった。なんと、シーズン の旬、イワガキ、白ハタの一夜干しをお土産にいただいた。当地にやってきてからも 移動運用はかかさずやっているようで、熊本ナンバーの四駆で走ってきてくれた。
 酒好きの彼に酒を振る舞うわけにもいかず失礼した。
 再会の四方山話は、6エリアでの移動運用ざんまいの日々のこと、これからの夢、 来年は、7エリアへ転勤になるかもしれないなど、尽きなかった。おもわぬ再会の ひとときだった。時間を惜しむように、町へ帰っていく彼を見送った。